一時は減少傾向にあった暴走族が、令和の時代に入り再び注目を集めています。
特に神奈川県では、ここ5年で暴走族の構成員が約2倍に急増。
かつてのような派手な改造バイクや特攻服ではなく、スクーターとラフな服装で活動するスタイルが増え、「ツーリング感覚」で若者が巻き込まれるケースも。
当記事では、暴走族と知らずに参加し事件に巻き込まれた少年の体験をもとに、令和の暴走族の実態と社会的影響について深掘りします。
ツーリング感覚で参加する若者たちの現実
神奈川県内では、原付きバイクで気軽に走る若者がSNSやLINEを通じて暴走族に勧誘されるケースが増えています。
実際に事件に巻き込まれた17歳の少年は、「仲間と一緒に走るだけ」の感覚で原付きツーリングを楽しんでいましたが、駐車場で出会った先輩に誘われ、一方的にグループLINEに追加。
その先輩こそが暴走族のリーダーだったのです。
本人は暴走行為や犯罪に関与していたつもりはなく、ただの趣味としてのツーリングだったにも関わらず、警察からは暴走族の構成員と認定されました。
こうした「知らないうちに暴走族入り」してしまう若者は決して珍しくありません。
引用:毎日新聞
無関係でも襲われる!?
暴走族のグループに入ったことで、少年は命の危険に晒されることになります。
ある日、「話し合いをする」と言われて夜中の河川敷に呼び出されると、別のチームの約20人に囲まれ集団暴行を受ける事件が発生しました。
少年は暴行の理由すら知らされず、リーダーが別チームとトラブルを起こしていたことが原因。
彼はその「グループの一員」として報復の対象となってしまったのです。
事件後、全治2週間のけがを負い、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されて現在も通院を続けています。
なぜ今、暴走族が増えているのか?
かつては減少の一途をたどっていた暴走族が、2020年を境に微増に転じています。
特に神奈川県では、2020年の構成員540人から2024年には1031人と、約2倍に急増しました。
その背景には下記のような要因があります。
・SNSやLINEなどの普及により、勧誘が簡易化・潜在化
・コロナ明けの外出増加で若者同士の交流が活発化
・「神奈川=暴走族の聖地」的なイメージの浸透
・集団で走りやすい地理的特性(幹線道路・臨海部)
さらに最近では、暴走族が「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」の供給源になっている可能性も指摘され、警察も警戒を強めています。
ネット上での反応と声
ネット上では、事件に関する報道が出た際、様々な意見が交わされました。
・「遊び感覚で参加して人生狂うの怖すぎる」
・「暴走族って今でも存在するんだ…昭和の遺物かと思ってた」
・「SNSで気軽に繋がれる時代だからこそ、余計に危ない」
・「未成年にこういうことさせるって大人が終わってる」
特に保護者層や教育関係者からは、
・「子供たちが被害者にも加害者にもならないために、もっと情報提供と啓発が必要だ」
という声が多く聞かれます。

まとめ
令和の暴走族は、昭和・平成のような「一目でわかる存在」ではありません。
見た目も行動も普通に見えるからこそ、気づいた時にはグループの一員になっていたというケースが増えています。
暴走族に入ることは、単なる遊びや仲間意識では済まされません。
暴行事件や犯罪に巻き込まれるリスクが非常に高く、1度関わると人生を大きく左右する結果になりかねません。
警察も「誘われても断る勇気を持ち、困ったときはすぐに相談してほしい」と呼びかけています。
私たち大人ができるのは、若者たちに正しい情報を伝え、リスクを共有し、防げる悲劇を防ぐことです。
当記事は以上となります。
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